相続人以外の親族へ遺贈をした場合の税金はどうなりますか。

相続人ではない親族(例えば、長男の妻等)に遺贈した場合、相続または遺贈により財産を取得することになりますので、相続税の申告をしなければなりません。そして、相続または遺贈により財産を取得した者が、その相続または遺贈に係る被相続人の1親等の血族(その者またはその直系卑属が相続開始以前に死亡、または相続権を失ったため相続人となったその者の直系卑属を含む)及び配偶者以外の者である場合において、その者に係る相続税額は、算出相続税額にその100分の20に相当する金額を加算した金額とされます。

相続税が加算されるのは、本来の相続人でない者が取得する財産に過重して課税する趣旨であるといわれていますが、例えば代襲相続人ではない孫に財産を遺贈する場合にも当然に適用される制度となります。また、自分が死亡した時の生命保険金は相続人以外の者を受取人にするような保険契約を自分自身が保険契約者となって締結した場合も同様の結果となりますので注意が必要です。なぜなら、このような保険金は相続または遺贈により取得するものとみなされるため相続税の課税対象となります。しかも、相続人ではない者が取得する生命保険金には非課税の規定も適用されません。

なお、遺贈は相続人に限られず他人、法人、公共団体に対しても事由にすることができますが、いくら自由といっても生活や事業を共にしてきた相続人の生活権までも奪うことは許されず、遺留分を侵害された相続人には遺留分減殺請求権があります。遺留分権利者の減殺請求権は、相続の開始および減殺すべき贈与または遺贈があったことを知ったときから、1年間これを行わないときは時効によって消滅します。相続開始の時から10年を経過したときも同様です。被相続人が推定相続人以外の者に遺贈しようとする場合には、家庭裁判所にあらかじめ相続人をして遺留分放棄の許可申立てをさせることも減殺請求権の行使を防止することになります。